一般社団法人 日本小児リウマチ学会

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理事長挨拶

一般社団法人 日本小児リウマチ学会 理事長
清水正樹
(東京科学大学 小児科)

 2025年10月11日の理事会での信任を受け、第3期理事長を拝命いたしました。平成3年に日本小児リウマチ研究会として設立され34年の歴史を持つ本学会において、歴代の学会長、前理事長の宮前多佳子先生の跡を引き継ぐことになり、その重責に身が引き締まる思いです。

 小児リウマチ性疾患の診療は、病態解明と分子標的治療を代表とする新規治療法の導入により飛躍的な進歩を遂げてきました。しかしながら依然難治性病態に対する治療、治療薬の合併症を含めた臓器障害への対応、休薬の基準・方法、成人期への移行医療の整備など、まだまだ多くの解決すべき課題が残されています。

 本学会は我が国の小児リウマチ学の進歩、小児リウマチ診療の向上に合わせてさらに発展し、残った課題を解決していかなければなりません。歴代の学会長の先生方が作られた学会の基盤を強化し、宮前前理事長が進められてきた仕組みづくりを継承し、更なる発展に向け以下の活動を進めてまいりたいと思います。

① 基礎研究を中心とした研究レベルの向上と若手研究者の育成
質の高い診療を実践するためには科学的な視点を持ち臨床を実践することが必要です。大学や施設の垣根を越えて学会が中心となり日本全体で研究を推進、若手を育成する仕組みを創造していきたいと思います。

② Continuing Professional Developmentの推進
本学会には若手小児リウマチ医の育成を目的に毎年小児リウマチ研修会が開催され、e-learningによる学習システムも整備されました。一方で学会には若手のみならず、中堅、ベテランの小児リウマチ医も常に高い質を持って診療できる教育システムが必要です。今後はさらに学会員が継続的な専門教育を受ける仕組みを構築したいと思います。

③ 他科連携、移行医療の推進を目指した診療体制の整備に向けた取り組み
小児リウマヂ性疾患の診療においては、他科連携が必須となります。 また多くの患者さんが成人科へ移行し治療を継続されており、今後ますます移行期医療、そして生涯医療の観点から、成人科との連携が必要になってくると思います。 本学会が運用している拠点診療施設MAPの改良など、他科連携、移行医療推進に向けた取り組みを継続したいと思います。

④ 国際化・国際水準の向上
本邦の小児リウマチ学の国際的な立ち位置を向上させるために、国際学会への積極的な参加を奨励するとともに、宮前前理事長とともに国際委員長として進めてまいりましたCARRA、PReS、APLARとの連携をより強化したいと思います。特に東アジア各国との強固な連携は優先して実践していきたいと思います。

 このような活動を通じて、日本小児リウマチ学会、小児リウマチ学の発展、患者さん、ご家族の皆様への社会貢献に全力を尽くしてまいりたいと思います。多大なるご支援、ご協力とともに、御指導御鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。